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政府から米連へ派遣されている対魔忍。
その物腰の柔らかさと、丁寧な対応から対魔忍たちの中でも信頼が篤い。
特に五車学園の学生からは頼れるお姉さんとして、任務以外の相談を受けることもあるほど。
米連への派遣の表向きの目的は、魔族や中華連合を相手にする際の戦力強化とされているが、
実際には政治的な思惑が強く、互いに貸しを作ったり、あわよくば情報を得たりしようという目論見がある。
とはいえそれを表には出さず、米連側と円滑な関係を築く為に、戦闘能力だけでなく
高い折衝力を持つ彼女が適任と判断された。戦闘においても、雷遁の術使いの彼女は
米連の装備と相性が良い。その上で、あくまでもチームプレイに徹して
部隊の仲間の顔も立てるようにしているため、最初こそ対魔忍を警戒していた米連の兵士達も
彼女を信頼するようになっている。なお、本人は政治的な思惑を理解はしているが、
現場の兵士達を騙すような作戦にあまりいい気はしていない。
昨今は米連領内でも魔族組織による事件が増加し、現れる魔族も強力になってきた為、
兵士たちの装備も改修、強化が進められていく。純子の装備は最先端技術を投入して優先的に強化され、
性能はもちろん、忍法の強さも装備の力で増幅できるようになった。
ただ、それには対魔忍の忍法を解析しようという米連の意図が透けて見えている。
純子は強化を喜びつつも、水面下での探り合いには神経を尖らせざるを得ないのだった。