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対魔忍。昔からヒーローに憧れて修行に励んでいたが、彼女の能力は普通には開花しないと言われ悩んでいた。
しかし、敵に襲われて危機に陥った折、仲間を救うために対魔粒子を高めて敵に突っ込んだことをきっかけに
“対魔法衣”――対魔粒子をスーツと化して纏い、攻撃、防御、スピードなどを驚異的に上げる術に目覚めた。
この事件をきっかけに対魔忍として開花した彼女は、卒業後も各地で大活躍している。
だが、スーツを纏った状態ではエネルギーの消費が激しく、活動するのは３０分が限界のため、
麦はその時間内に余裕をもって敵を倒す方法を考えていた。
そんな折、ヒントを求めて見ていた特撮番組で『ラピッド』という言葉が登場、
「速い、すばやい」という意味をもつと説明される。
これだと考えた麦は、その言葉をヒントに対魔法衣の調整を行い、新フォームを完成させた。
だが麦は、『ラピッド』を『ラビット』だと勘違いしていたため、作り上げた新フォームはまるでバニースーツだった。
脚部パーツの強化や背部スラスターにより、機動力も確かに向上してはいるのだが。
張り切る麦に仲間たちも「間違っている」と指摘しづらく、麦は意気揚々とポーズを決めながら任務へ向うのだった。